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女のいない男たち_村上春樹&Beatles サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド:20140420 [好きな本]

金曜日は名古屋に出張でした。

昼は名古屋駅地下のエスカで、久しぶりにひつまぶしを食べようと思ったのですが、わぁ~~。
昼時で行列ができています。

少ししか時間がないので、いつもの海老どてさんで、海老フリャ~ ♪ これはこれで、名古屋の味です。うみゃ~ !!

しかし、ブロガーにあるまじき・・・カメラを忘れてしまいました。海老フリャ~の写真はなしです

と言うことで? 写真は、先週、みなとみらいの" イル・ド・テラス " さんで頂いたランチの写真なのです ^^;

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いえ、

いえいえ、それよりも、2014年4月18日は、

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9年ぶりの短編小説集、村上春樹さんの「女のいない 男たち」の発売日でした。

もうあれから9年も経つんだ・・・。

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新幹線に乗る前に、本屋さんに立ち寄り、「女のいない 男たち」を無事にゲット。

名古屋に行く間も「のぞみ」の中で、ずっと、

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ずっと、ずっと、待ちに待った村上春樹さんの新刊を楽しませてもらいます。

もちろん帰りも。 時間のある限り、とにかく読みたかった。


「東京奇譚集」も良い短編集でしたが、

今回の「女のいない 男たち」、とても気に入りました。

もしかすると、去年の長編「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」よりも、村上春樹さんらしい作品かもしれないと思いました。

「ドライブ・マイ・カー」
「イエスタデイ」
「独立器官」
「シェエラザード」
「木野」
「女のいない男たち」

珠玉の6編です。

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なくした奥さんの浮気相手に(浮気という感じではないです)近づいて、満ち足りた夫婦であったはずなのに・・・なぜ、
そんなことになったのか、話の中から探ろうとする老俳優の「ドライブ・マイ・カー」。
ぼくはタバコは吸わないのですが、マルボロがやけに吸いたくなります。

田園調布に住んでいるのに、関西弁を完璧にマスターした浪人生と、その幼馴染の上智大女子大生、そして、じぶん。 
「イエスタディ」。

「その夢のこと、まだ覚えていたのね」
「なぜかよく覚えている」
「他人の夢のことなのに」
「夢というのは必要に応じて貸し借りできるものなんだよ、きっと」  113ページを読んでじーーん。

春樹さん、良いな。

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でも、
一番良いと思ったのは、「木野」。

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「木野」は、村上春樹さんらしい作品。

海辺のカフカとか、ノルウェーの森とか、大好きな作品の正統な子供のような感じがしました。

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武蔵野のとある駅から離れたところにある Bar 木野。

出張から一日早く帰ったために、奥さんと会社の友達との浮気の現場を見てしまい、離婚することになった木野。
会社も辞め、開いたBar。

灰色の雌猫と、柳の精?の青年、 Jazz のレコード。 こじんまりと居心地の良いお店。

でも、
ある日、気が付くと、灰色の猫は帰ってこなくなって、Bar の周りには今まで見たことのない、両義性を表すヘビたちが現れるようになり、柳の精の青年から「できるだけ遠くへ」と。

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春樹さんが前書きで書いている通り、6編の中で最も推敲を重ねた作品だけあって、一度読んだだけでは難解な作品だと思いました。

既に3回め 笑

でも、これが村上春樹作品、 読みごたえあります。

本は好きで色々と読みますが、やはりストーリーが良くて、文が上手くて上品というと、何人かの作家に限られてしまいます。
日本文学では、村上春樹さん、藤沢周平さん、石田衣良さん、井上靖さん etc etc ・・・が好きです。
最近では、神様のカルテの夏川草介さんが良いかな。

「女のいない 男たち」、男のじぶんが読む感じと、女性が読む感じとではきっと違うのでしょうね。 それっておもしろい。
そして、今度は春樹さんに「男のいない 女たち」も書いてもらわないといけないのかなと思いました。 笑

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春樹さんのこの小説読んでいたら、無性にBeatles が聴きたくなりました。

短編集の一つ目と二つ目ののタイトルも、「ドライブ・マイ・カー」、 「イエスタデイ」なのです。

それも無性に、サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドが聴きたくなり、CD は持っていなかったので、HMV でポチッ。
今日、届きました。

サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド、良いアルバム。

今日は、上野まで「バルテュス展」に行ってきました。とても面白い展覧会でした。
機会があればブログにも書きたいと思っていますが、図録を買ってきたので、これから " サージェント・ペパーズ " を聴きながらゆっくりと眺めたいと思います。

" 2014/04/18 Murakami Haruki Onnanoinai Otokotachi & Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band "

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Bartok Violin Concerto No.1 Isabelle Faust & 日曜日のコーヒー:20140413 [音楽]

横浜港に日の出を見に行こうと思ったのですが、

なんだか疲れていて、結局出かけられませんでした。 4月は何かと飲む機会が多く、先週も何回も。

体の中からトトト ツーツーツー、休みたいとの信号が発せられています。

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来週も飲み会が3回あるし、飲むのは嫌いではないのですが、胃の調子を整えておかないと。

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今日はおとなしく部屋で過ごそうと、コーヒー豆をコリコリ。

「喫茶店タレーランの事件簿」の切間美星さんほどにはうまく挽けないけれど、切間美星さんが師匠から教わったように、

「ただただおいしくなりますように」それだけを考えて、コリコリコリ。

友達から頂いたコーヒー豆を挽きながら、バルトークのヴァイオリン協奏曲第1番。

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  ヴァイオリン   イザベル・ファウスト
  指揮        ダニエル・ハーディング
  オーケストラ   スウェーデン放送交響楽団

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現代の有数な実力派ヴァイオリニスト、イザベル・ファウストの新譜です。

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バルトークには2曲のヴァイオリン協奏曲がありますが、一番はバルトーク(1881-1945)の死後1956年に発見されるまで存在が知られていなかった作品。

若いころの作品で、あこがれていた? 女性ヴァイオリニスト、ゲイエル・シュテフィに献呈されたのですが、一度も演奏されずに彼女の死後、遺品の中から発見されたのだそうです。

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それって、せっかく作曲したバルトークに対して、あまりにあまりな・・・なんて思いますが、男女の恋心なんてこんなものなのでしょうか?

作曲家の一方的な片思いって、モーツァルトにもその他の作曲家にもありますね。芸術家って惚れやすいのかな? それでいてアプローチが下手なのかも?

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うーん、良い匂いです ♪

世界の中で一番好きな匂いは、コーヒーを挽く時の匂いかもしれません。 ドリップのペーパーに移してお湯をゆっくり注いでコーヒーのやわらかなボールを作っていきます。

ふわっとしたコーヒーの小さなボール。 崩さないよう、あとは少しずつお湯を注いで。

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「カフェ、それは悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように純で、まるで恋のように甘い」
シャルル=モーリス・ド・タレーラン=ペリゴール

注いだお湯が、タレーランの言葉を借りれば、悪魔のように黒くなって落ちていきます。
悪魔の色だけれど、でもその味は恋のように甘い ♪

バルトークのゲイエル嬢への恋心は報われなかったようですが、コンチェルトは天使のように純で、まるで恋のように甘い。
イザベル・ファウストのヴァイオリン、1704年製のストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」が奏でる音色は艶があって透明、とても綺麗です。

イザベル・ファウストはこの曲を「ラブソング」って言っているようですが、確かに第一楽章は抒情的、最後の方の旋律は特に美しいです。

「バルトークさん、恋しているね」。 

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切間美星さんほどには上手く淹れられなかったけれど、「おいしくなれ」と思ったせい?

それとも、ストラディヴァリウス「スリーピング・ビューティ」の美声のおかげでしょうか?

美味しいコーヒーを頂くことができました。

昨日は仕事だったし、今日はゆっくり過ごそう。 びろーーんと羽を伸ばします。

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「喫茶店タレーランの事件簿」も3冊目です。いつもとは違った感じですが、切間美星さんの推理はいつも通り。
コーヒーを飲みながら、バルトークのコンチェルトを聴きながらどうぞ 笑

写真は以前撮ってぼつにしておいたものです。のせる写真がないので ^^;
" 2014/04/13 Bartok Violin Concerto No.1 Isabelle Faust & Sleeping Beauty "
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北鎌倉円覚寺の桜&光則寺の海棠&長谷寺と長兵衛さんの元祖鎌倉丼_Beethoven Piano Sonata No.32:20140406 [鎌倉]

仕事の合間に、ちょっと息抜き。

コーヒーを飲みながら何気なく窓から見下ろすと、外の景色は薄ピンク色でいっぱいになっていました。
春らしい暖かな夕暮れ。

桜たちのセンサーはとても繊細なのですね。

朝は灰色の枝たちの色だったのに、時間がハイスピードで送られたかのようで、びっくりしました。

空を流れていく雲もですが、改めて気が付く時があります。
自然って刻々と変わっていて留まってはいないのだな。4月、季節の変わるスピードはかなりのものなんだなと。

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薄いピンク色の花が、4月の街をどんどん華やかにしていくのを見ていて、

それからは毎日、桜のことばかり考えていました。

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先週は2日続けて雨が降ってしまうし、花びらが道路に落ちているのを見ると、今年はきちんと会う前に終わってしまうのではと心配ばかり。

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4月5日土曜日はいつもより早く目が覚めました。

コーヒーだけ飲んで、何だかそわそわ待ちきれずに、7時過ぎに家を飛びだしました。

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カメラを2台と広角レンズを替えに持って、文庫本は「喫茶店タレーランの事件簿3」。

Walkman には、ベートーベンのピアノソナタ No.32 。

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これから授業なのかな? それとも部活? 学生服姿の高校生がたくさん降ります。
彼らに混ざって北鎌倉の駅の改札口から出ると、左手に綺麗な桜が一本。朝日を浴びて花びらがきらきら輝いていました。
北鎌倉の桜、どうにか間に合ったようです。

円覚寺は4月から10月までは8時の開門です。流石にこの時間だと山門の石段を登っていく人も多くはありません。

横浜とはまた違った北鎌倉の空気を胸いっぱいに吸い込んで気持ち良い。

あっ、じぶんは花粉症でした。 ^^;

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木曜日金曜日と悪天候でしたから、円覚寺の桜も散り始めていて、葉も出始めていました。

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それでも、いいなぁ~。

来て良かったなぁ~。 

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この日も不安定な天気になるとの予報の通り、雲がかなりの速さで流れていて、陽が差したり曇ったりの天気でしたが、
花たちと一緒にいられる、この春の日を共有できていると思うだけで、自然に心が明るく軽くなります。

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でも、ほんとうは、
もう少し、一緒にいて欲しいと思うのです。

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じっと我慢して、寒い中を少しずつ咲いていく梅と違って、桜は不意を突かれるくらい急に咲いて、

何かにせかされるように散って行ってしまいます。

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華やかなピンク色の色彩をぼくらの心の奥にまで焼き付けて。

それって、少しずるい。

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気が付けば、 4月。

4月から仕事も立場もちょっとだけ変わりました。
自然だけではなく人間界も4月は変化の大きい月。

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温度も高くなってきたし、インドアの生活から抜け出し部屋からそろそろ飛び出したいと思います。活動開始 !!

ゴールデンウィークも近くなって、大好きなクラシックのお祭り、ラ・フォル・ジュルネももうすぐです。

今年もチケットを何種類かゲットしました。

ラフマのピアノコンチェルトNo.2 、

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チャイコフスキーの交響曲第5番と、ショパンのチェロソナタと好きな曲ばかり。
有楽町の東京フォーラムでのコンサートがとても楽しみ。

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その前に、ラ・フォル・ジュルネとは別に、5月2日のみなとみらいのコンサートのチケットも買いました。ゴールデンウィークは泊りがけでは出かけられません。音楽三昧のお休み 笑

ロシアの美人ピアニスト アナスタシア・エヴシナさんのコンサート。ビリスさんのコンサートに行った時にチラシをもらって
一目惚れしてしまいました ♪

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ほんとにきれいなピアニスト。 ピアニストの方って美人さんが多いですよね。

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アナスタシア・エヴシナ
1987年ロシア生。4歳からピアノを学び始め、現在、モスクワチャイコフスキー音楽院在籍。

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演奏曲
バッハ パルティータ 第1番変ロ長調 BWV825
ベートーベン ピアノソナタ ハ短調 Op.111
ラフマニノフ: ピアノソナタ 第1番 Op.28

アナスタシアさんに会えるのが、いえいえ、素敵な演奏が楽しみです。 笑

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Walkman のルドルフ・ゼルキンのベートーベンピアノソナタを聴きながら円覚寺の境内を散策です。

桜たちの写真を撮っていると心が温かくなって、エネルギー充填120% に。

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この季節、気になるところがもう一ヶ所あります。

予定ではなかったのですが、横須賀線に乗って一駅、鎌倉駅で江ノ電に乗り換えて、長谷の光則寺まで足を伸ばしました。

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桜のピンクよりもう少し濃いピンク色、
つぼみがサクランボウのようにチャーミング、

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鎌倉光則寺の花海棠です。

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光則寺には立派な花海棠の樹があります。鎌倉市指定天然記念物です。

鎌倉には、扇が谷の海臧寺、鎌倉の妙本寺、長谷の長谷寺、それからいつもお世話になっている北鎌倉の東慶寺等にも花海棠がありますが、ぼくの知っているうちでは、ここ光則寺のものが一番大きな樹。
鎌倉の花海棠の長老格です。

樹齢200年くらいなのではないでしょうか? 花も大振りでとても立派で美しい。

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陽がたっぷりと降り注いでくれたら、もっともっと素敵なのですが、

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それでも、十分に見頃な光則寺の花海棠に会うことができました。

海棠、
ぼくの花暦には欠かせない花です。遠慮がちの淡いピンク色がとても可愛い。桜は少し遅かったですが、花海棠はちょうどの時に訪れることができました。

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人知れず、密かに鬼瓦フェチです。今年は何年かぶりに鬼瓦に少しこだわってみたいと思います。
少しずつ、またブログにアップしていきます。

光則寺にも本堂に立派な鬼瓦がありました。

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Walkman からはルドルフ・ゼルキンの演奏で、ベートーベンのピアノソナタ 第32番 作品111。

ベートーベンの最後のピアノソナタ。5月2日のコンサートの前に久しぶりに聴いてみようと連れてきました。

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三大ピアノソナタ、8番「悲愴」、14番「月光」、23番「熱情」、その他にも21番「ワルトシュタイン」、17番「テンペスト」、26番「告別」 etc etc ・・・、表題のついているものを中心として有名な曲がたくさんあります。
ベートーベンのピアノソナタは素敵な曲の宝箱ですね。

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その中でも最後のこの曲は別格。

ベートーベンは他の多くの曲と一緒に3楽章とするつもりだったと思うのですが、結局は2楽章の32番。
アパショナータと書かれた第一楽章、カンタービレと書かれた第二楽章とは正反対の楽章のように思えます。
でも、聴き応えがあり、ぼくらのこころの深いところに訴えてくるという事では同じ。

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心の中の必然性。

こころの中に湧き上がってくるもの。

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天上からの啓示、静かに感情の発露、抒情性、宗教的であるのかもしれません。

それでいて、哲学的、深い精神と達観の世界も感じられます。

天才作曲家が最後にたどり着いた至高のピアノ曲、そんな感じがする32番。

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最後というと、聴く側の思い入れも入ってしまうのでしょうが、特に第二楽章はベートーベンの深い精神性を感じます。
第2楽章 Arietta. Adagio molto, semplice e cantabile 
深い精神性、その精神性は穏やかでエッジは決して立っていません。何物にも執着することなく淡々と物語を語っていきます。それが、とても美しい・・・。

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ルドルフ・ゼルキンの演奏は、透明な響き、どこかメランコリック。美しいピアニシモの音色が心にしみ込んでくるかの様です。

散り始めた桜の花びらが舞っていく先を追っていきます・・・、ぴったりの曲かもしれません。

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光則寺の隣には長谷観音がいらっしゃる長谷寺があります。

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すぐ隣なのに、静かな光則寺とは違って長谷寺は観光客でいっぱいでした。

家族連れ、海外からのツアー客の方たち。
特に外国からのお客さんが多かったです。春の観光シーズンなのでしょうか? 北鎌倉と違って、鎌倉は外国の方も大勢訪れる有名観光地なのですね。

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本堂の前には大きな桜が咲いていました。
ここからの見晴らしは素敵です。湘南の風を感じながら海側を一望に出来ます。

いつの間にか、天気も落ち着きぽかぽかの太陽の光を浴びていたら、そろそろお腹も減ってきました。

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長谷にも色々なお店がありますが、この日は元祖鎌倉丼のお店、長兵衛さんで頂きました。

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長兵衛さんは、江ノ電の長谷駅の、本当にまん前のお店です。

暖簾がかかっていて、中が見えないこともあり、知らないと入りづらいかもしれませんが、元祖鎌倉丼のお店。

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もちろん鎌倉丼をお願いしました。

店の上側の角にはテレビがあって、ヤンキース、マー君の大リーグデビュー戦を放送していました。
料理を待つ間、テレビで野球中継を見るなんていい雰囲気。
本当に駅のまん前にあるので、江ノ電が通るとガタガタと揺れます。これもいい感じ。

鎌倉にはおしゃれな店も多いですが、こんなレトロな感じの昔からのお店もあります。色々とあって鎌倉なのでしょうね。

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長兵衛さんの鎌倉丼、並と上がありましたが、ここは奮発して1,350円の上にしました。

エビフライが3本、真ん中で切られているのは食べやすい。
フライが6つ、出汁と卵でとじられていて、熱々フーッフーッ。

天金さんと以志橋さんでも頂いたことがあるので、鎌倉丼は3軒目です。
夫々特色がありますが、長兵衛さんの鎌倉丼は素朴な感じ、味噌汁のワカメも新鮮で美味しく頂きました。

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店を出て道路を渡れば江ノ電長谷駅です。

電車は行ったばかり、次の電車が来るまでのんびりと待つのも良いな。
春の陽だまり。見ているだけで暖かいです。

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そして、鎌倉駅まで可愛い電車です。

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季節が突然変わるのを目の当たりにし、ビックリしてスタートした4月。

桜のことばかり考えていましたが、
5日の土曜日、
円覚寺、光則寺、長谷寺。桜の他にも色彩たっぷりに、海棠、ミツマタやバイモ、スノーフレーク等たくさんの花を見てくることができました。

春の鎌倉、天気も途中から良くなって、ベートーベンのソナタを聴きながらのんびりの散策。
元祖鎌倉丼も頂いたし、満足な時間。

写真を撮りに行っていませんでしたが、春の色彩の素晴らしさを改めて認識してしまいました。
季節も良くなりこれから少しずつ散歩を多くしたいと思います。

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それから、
絵もたくさん見たいし、音楽もたくさん聴きたい。

アナスタシアさんのコンサートも楽しみです。

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4月になった途端に、少し、欲張りでしょうか ?

“ 2014/04/05 Enkakuji & Kousokuji & Hasedera & Beethoven Piano Sonata No.32 ”
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神戸新長田_"ねっこ"さんのぼっかけ定食と鉄人28号三度:20140224 [訪れたところ色々]

少し前のことになってしまいますが、神戸の新長田に行ってきました。

ここは、アニメ大好きのじぶんにとってお台場と共に聖地の様なところ。

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三国志や魔法使いサリー、伊賀の影丸、仮面の忍者赤影、そして、鉄人28号 etc etc ・・・。

懐かしいと思われる方は、ぼくと同じ世代ですね 笑

長田はこれら傑作漫画の生みの親である横山光輝さんの故郷。

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出張の際の少しの時間ですが、何年かに一度、鉄人に会える日。

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鉄人28号はマジンガーZやガンダム等、日本のロボットアニメのルーツのような存在です。

鉄腕アトムと共にむかーーしのロボットヒーロー !!

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マジンガーZやガンダムのように主人公が乗り込んで操縦するのではなくて、鉄人28号はリモコンで操作します。

時には悪者にリモコンが奪われ、正義の味方のはずが街を壊してしまうことも・・・。

機械は、道具は、使う人によって正義にも悪者にもなるんだ、そんなところが、漫画にもかかわらず、結構シュールでした。

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新長田の実物大の鉄人28号(15.3mあります)、何度見てもかっこよくて迫力があります。

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夏にはここでビアガーデンも開かれるとのこと。

鉄人を見上げながら冷たいビール飲んでみたいです。

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鉄人に会った後は、昼ご飯です。

この街は、どこに行っても、鉄人28号、一色なんですね。 ^^

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新長田といえば、ぼっかけ。牛すじを甘辛く煮たものでこの辺りのB級グルメ。

これを使った物で、今までにソバメシとぼっかけうどんを頂いたことがあります。

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今回は、鉄人を見ながら Surface で検索して見つけたお店に飛び込みです。

新長田の鉄人からすぐそこのお店 「ねっこ」さん。

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外見はお好み焼き屋さんのようですが、中に入るとテーブル席が4つもあり、広い感じです。

木造のお店、漫画雑誌の本棚、どこか昭和の感じを漂わせていて、こういうお店って、なんだか落ち着いてしまいます。

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普通のメニューの他に、長田名物「ぼっかけ」と書かれたメニューが別にあって、ぼっかけカレー、ぼっかけキムチ丼、その他色々と種類がありましたが、今回はぼっかけ定食にしました。

ぼっかけうどん、ぼっかけ豆腐、それに白いご飯。どれも熱々の湯気が美味しそうに食欲を誘います。
漬物もあって、これは好きなだけ頂くことができます。ぼっかけには山椒を少しかけていただきました。

今まで食べた中では、とてもあっさりとした感じ、それでいて甘辛の味はちょうど良くて上品。後で調べたところ、下ごしらえに大変手間隙をかけられているとのこと。なるほどと、納得の味でした。

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「観光ですか? 」

「いいえ、仕事なんです」 「ネットで検索してお宅を知り 美味しそうなので越させていただきました」

「ありがとうございます」 「ゆっくりと召し上がって下さい」

「想像していた通り とても美味しいです」

にこっと、おかみさん  良い笑顔  ^^

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お店のおかみさんは、シャイな感じでしたが、料理は見た目も綺麗、お店もよく掃除が行き届いていて綺麗。

きちんとされている方なんだなと思いました。

きれい好きな、きちっとしたおかみさんのお店は安心していただけます。 良いお店を見つけました。 次回もきっとこのお店です。

美味しいものを頂き満足して、地下鉄に乗り移動。再び、仕事です。

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この日は遅くまで仕事となりました。

晩御飯も食べる暇がなく、新横浜へと新幹線に飛び乗り。なんとか終電車には間に合いました。

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牛メシ弁当とキリン一番絞りで、

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お疲れ様~。

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横浜は昨日、今日とかなりの雨でした。

先週は仕事で桜が見に行けなかったのですが、この雨で・・・、桜は散ってしまったのでしょうか? 心配です。

明日は、鎌倉に桜を見に行こうと思います。

" 2014/02/24 Shin-Nagata Tetsujin28 "
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北鎌倉東慶寺2014残りの梅と彼岸桜:20140323 [鎌倉]

ビアズリーに刺激を受けたり、ビリスの極限のピアニシモを聴いてしまうと、

3連休の自分のリソースも、美術館かコンサートホールで過ごしたいと強く思ったりするのですが、

部屋の窓から差し込んでくる朝日の優しさを感じてしまうと、北鎌倉の東慶寺の様子が気になって仕方ありませんでした。 

3月1日に訪れてから花たちはどうしているのかな? 、ようやく巡ってきた春の光の具合はどうなんだろう。

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叔母の体調がすぐれず入院しているので、この日は妹たちと待ち合わせをしてお見舞いに行く予定でした。

短い時間しかありませんが、目覚めのゴールドブレンドを一杯頂き、相棒たちをディバックに押し込んでJRに飛び乗ります。

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友人のお母さんも具合が悪く入退院を繰り返しているとのこと。学生の頃、可愛がっていただき、友達とそろいのセーターを編んで頂いたり、食事をご馳走して下さったり・・・、本当にお世話になりました。
友達も毎週末に実家に帰っているとのことです。

年を取るのは避けられないこととはいえ、病気がちになっていくのは・・・、闘病で細くやせてしまって・・・それを見ていることしか出来ないのはとても辛いことです。

少しでも、良くなってほしい。

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北鎌倉は蕎麦屋さんの暖簾がそよっと揺れて、冬の風たちが名残惜しそう。

それでも東慶寺の山門をくぐれば春めいた光たちでいっぱいでした。

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1日に訪れた時は蕾もたくさん付いていて、「これから咲くよ」という頃でしたが、

この日22日は粉雪の様な梅の花びらが石畳の道に・・・、ほとんどの梅が散り終わっていました。

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それでも遅咲きの白と紅の枝垂れ梅が、待っていてくれたように、ちょうど見頃。

やわらかな光があたった花を見ていたら、胸の辺りが暖かくなってなんだか「ほっ」としました。

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二度の大雪で押しつぶされて、今年はちゃんと咲くのかなと心配していたミツマタも、

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紅梅との見事なツーショットです。

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この季節ならではの、とっても素敵な景色。

優しい色彩、こころの奥の方に大切にしまっておこう。

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梅が花びらを散らしている東慶寺でしたが、

見上げれば彼岸桜が優しい花を咲かせていました。

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少し小ぶりで痩せていて、

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可愛くて、

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どこか儚げな東慶寺の彼岸桜、大好きです。

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会えるとは思っていませんでした・・・。

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今週には東京、そして横浜でも桜が咲くことでしょう。凛とした梅たちから、華やかな桜へと季節は少しだけ前に進みます。

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暖かく、明るい春の光でいっぱいになって、満開の桜の下で賑やかなお花見も。

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少しでも、みんなが幸せに、心が穏やかになってくれるといいな。

あまり時間がなくて、一時間くらいしか一緒にいられませんでしたが、たぶん今年最後の東慶寺の梅たち、
そして咲き始めの、彼岸桜の優しい花に会うことができました。

色々と考えながらでしたが、花はやっぱり優しいです。

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そして、北鎌倉に行って良かった。

"2014/03/23 Kitakamakura Tokeiji"a
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横浜中華街の肉まん&小龍包_etc・・・:20140322 [横浜街歩き]

3連休の初日、読む本がなくなってしまったので、

娘を誘って( 誘われて?) 桜木町のColette・Mare の紀伊国屋まで出かけました。

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石田衣良さんの「夜を守る」と
ボイド・モリソンさんの「THR ARK 失われたノアの方舟 上」を読み終えました。
まだ読みかけの本はあるのですが、THE ARK の下巻を買いたかったのと、その他何か面白いものがないかな?

娘は、ぼくと行けば本を買ってもらえることを見越しての行動です、たぶん。

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桜木町に降りてみれば、3連休のせいでしょうか? 横浜も観光地なんだなと、改めて思うほどの混雑でした。

Colette・Mare でそれぞれ読みたい本を買って、このまま帰るのもせっかく来たのにもったいないと、意見の一致です。

ランドマークタワーから、よこはまコスモワールドを抜けて、ワールドポーターズへ。

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フードコートのそばを歩いていると良い匂い。

誘われるまま、Sweet Marche でバナナとキャラメルのクレープをパクリ。

久しぶりにクレープを頂きましたが、生地がしっとりとしていて、バナナと生クリームとキャラメルソースのとっても良いハーモニー ♪ 美味しかったです。

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そのまま、足の向くまま、まま、ままま? ( 笑) 、赤レンガ倉庫。 ^^

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模型のタミヤ主催で、
RCカーのレースが行われていたようですが、強風でカラーコーンがカラカラと転がっていました。
係りの人が、飛ばされたコーンを追いかけて大変そう。

それから、3月28日からの " FLOWER GARDEN 2014 " の準備なのでしょう、花壇作りなんかも行われていました。 
楽しみ。

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風が強く、時折りパラパラッと雨まで降ってくる、なんとなく落ち着かない天気でした。

でも、まだなんとなく歩き足りなくて、大さん橋と山下公園を通り過ぎて、中華街まで歩きました。

普段、擦れ違いで、なかなかまとまって一緒に過ごす時間がない娘のとの時間。 

たまには、本をねだられるのもいいのかもしれません。

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中華街では、ランチはリーズナブで美味しいものを頂けるんですが、美味しいものは皆で来た時に食べようと娘。 

と言っても、これが食べたかったんですね、 " 皇朝 " の焼き小龍包です。4つで480円。

 
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お店には、食べるときの注意書。

" 気を付けて食べないと熱いからやけどします。 "

" 気を付けて食べないと、中から肉汁が飛び出します。 "

" 気を付けて食べないと・・・ " etc etc ・・・ 。 その他たくさん。

一口、パクリ。

熱さは大丈夫でしたが、お約束の様に? 見事に熱々の肉汁がビューーッ。 危ない危ない。もう少しで危ういところでした。

小龍包、食べ方が難しいです。

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食べ歩きは続きます。

小龍包を食べたなら、肉まん !!

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横浜中華街にはたくさんの肉まんがあります。 どれを食べようかと迷うのもここでの楽しみの一つです。

そう言えば、関西では「豚まん」ですね。

大阪出張の時には必ず新大阪駅で買ってくる、「551蓬莱」さんは「豚まん」です。

横浜では「肉まん」って言います。 東西で呼び方が違うのかも?

皆さんのところではどうでしょう ?

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迷ったけれど、定番の " 聘珍樓 " の肉まんにしました。 横浜中華街の、肉まんの定番のお味です。

安心して食べることのできる味。

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小龍包も、聘珍樓の肉まんも半分ずつ頂きましたが、もう少しいけそう、と言うことで、

" 江戸清 " さんの肉まんもいただきました。

饅頭の生地がきめ細かくて柔らかくて、中はほんのりとごま油の香りです。 これも横浜中華街の肉まんの味です。

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クレープ食べて、小龍包食べて、

聘珍樓の肉まん食べて、

とどめに、江戸清の肉まん食べて・・・・、お腹いっぱいです。

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あれっ?

本を買いに来たはずなのに?   桜木町、みなとみらい、赤レンガ倉庫、中華街・・・。

大好きな我が街横浜。 一回り散歩してました。 笑

3連休で、横浜がそんな感じだったからかな? でも、たまにはこんな散歩も良いかもしれません。

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先週は映画「銀の匙」を見に行きました。

夜中に放送されているアニメですが、毎週欠かさずに録画して見ています。 大蝦夷農業高校一年、八軒勇吾。

進学中学校から、競争が怖くてこの農業高校に逃げてきた? 未熟な、ちょっと頼りない一年生ですが、彼がとても素敵です。 やつの台詞がかっこ良過ぎるのがちょっと 笑

同級生の御影アキもとっても可愛い ♪

アニメ、大好きです。 

実は・・・紀伊国屋では、久々に("のだめ"以来の久しぶりのコミック) 銀の匙のコミックスも買ってしまいました。

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最近、電脳街ソネブロでは、BABY-G-か流行っているみたいです???

じぶんもアウトドア用に、G-SHOCK を一つゲットです。

時計って、新しくなるとなんとなくうれしい。 ヨドバシから届いてから、左腕を何度も見てしまっています。

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2日ではなくて、3日あるとゆっくり休むことができますね。 
今日も色々と用事があったりしましたが、心が、たゆたゆってしてます。

連休二日目の土曜日。 まだ一日あります。
 
ビール飲んで、Kansas の " LIFE, LOVE & HOPE "  聴きながら、ゆっくりゆっくり。 ものすごく久しぶりの新譜 ♪
プログレッシブのロックも良いな。 ビートを刻むドラムの音、すごく心地よいです。

そして、
椎名誠さんの「飲んだビールが5万本! 」本読んでます。  爆 爆

" 2014/03/21 Yokohama China Town "
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2014年3月11日横浜みなとみらい_マリア・ジョアン・ビリス_ピアノ・リサイタル:20140311 [音楽]

2014年、いつになく、クラシックをライヴで聴くことができています。

それも・・・、学生の頃と同じように、背中で、 背骨の辺りでも 聴くことができています。

音楽って、耳だけではなくて、心で、体全体で聴くものですね。 

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コンサートホールのじぶんの席で聴いているだけなのに、

気が付けば汗をかいて、鼓動が早くなっていて、背骨の辺りが、ぞくぞくして、こころがふるえて、

本当に、至福の一時。


お酒を頂いている時も、とても素敵な一時ですが、それにも増して、 いえ、同じくらいかな? 笑
じぶんの時間の中で大切な一時。

今年はたくさん味わえている・・・。 うん、とっても良い年なのです。 ^^

そして、

11日の晩は、じぶんの人生の中でも、特別、とっても、極めつけ、マックスに記憶の引き出しの一番上に、最上のかけがえのない時間になってしまったのでした。

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「ごめん、先に帰る」  

定時のチャイムが鳴ると共に会社を飛び出しました。 開場の18時30分にはコンサートホールに着きたい。

ゆっくりと食事をする時間はないので、この日も立ち食い蕎麦です。 

桜木町の老舗の立ち食い蕎麦屋さん、創業明治33年の「川村屋」さんで、得意の 天玉蕎麦を頂いて、
エネルギー充電 OK !!

準備完了 !!

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2014年3月11日(火) 午後7時 横浜みなとみらいホール

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   シューベルト 4つの即興曲D.899 Op.90
   ドビュッシー ピアノのために
   シューベルト ピアノソナタ第21番変ロ長調D.960

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マリア・ジョアン・ビリス 1944年ポルトガル生れのぼくが今一番好きなピアニストです。
小さい頃から神童と呼ばれるほど才能を開花させ、色んな賞を受賞していたけれど、手首を故障して1980年代に復活を果たしています。

ぼくは、その後の、特に最近のビリスの演奏が大好きです。

絵画には「内面的必然性」っていうのがあると思うのですが、ビリスの演奏もまさに内面的必然性だと思います。
作曲家が書いた曲と真摯に向き合い、そこに解釈をするのではなくて、楽譜と真摯に向かった結果、必然的に紡がれていく究極の音色たち・・・。

ピアノが弦をたたいて音を奏でる楽器だとは思えないほど、一音一音大切に紡ぎだされるビリスの音色。

どうやればそんな音が出るんだろう。
レースを揺らすそよ風が、部屋の中に一瞬春の香りを運んできて、かすかにかすかに・・・きえいっていくかのような弱音は何物にも替えがたい・・・。

最後の最後まで余韻を逃さないように聴き入ってしまいます。こんなピアニスト他にはいません。

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この日も、シューベルトの「4つの即興曲」のNo.1アレグロ・モルト・モデラートの最初の一音を聴いたときから、ビリスの世界に引き込まれてしまいました。

大ホールには2,000人近くの観客の方達がいらっしゃったのだと思いますが、誰もがビリスの音を愛している、一音一音を大切にしている・・・、快い緊張感、ホール全体がそんな感じに包まれていました。

ドビュッシーの「ピアノのために」も素敵な曲、ビリスのドビッシーは聴いたことがありませんでしたが、ジャズのようなこの曲、
とても好きになってしまいました。

そして、ソナタ21番、シューベルトの最後のピアノソナタ。

広大な第一楽章が静かな深遠な主題で始まります。
最後のピアノソナタと思うせいでしょうか・・・シューベルトの歌うようなきれいな旋律の中にも、ふと悲しさを感じてしまう。
ビリスは小さい体で、全身全霊でピアノに向かい、時折体を深く折ってミューズの神様に祈りをささげているかのよう・・・。
華奢な体のどこにそんなパワーがあるのでしょう?
劇的な中に光が影が交錯し、激しさの中に悲しみがにじんでいる。静寂さの中に静かな喜びが光っている・・・。
ビリスのシューベルトは格別です。

鳴り止まない拍手、アンコールは、シューマン「森の情景」作品82から、第7曲「予言の鳥」でした。

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ランドマークを抜けて、日本丸から運河の方を眺めながら、ビリスのピアノの音たちの余韻を楽しみました。

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コンサート良かった。

ビリスの音たちを実際のライヴで聴くことができてよかったです。 2014年3月11日 午後7時から9時、じぶんの大切な大切な宝物になりました。

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年は取ったけれど、素敵な可愛いビリス。

オードリー・ヘップバーンも好きですが、今一番好きな女性かもしれないです。もっともっと、ビリスを聴いてみたい。

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今日はこれから映画を見に行ってきます。

アニメを見て好きになって、文庫本も読みました。鋼の錬金術師を書いた荒川弘さんの「銀の匙」。とても良い話。

花粉がすごいので、完全防備で出かけてきます。

" 2014/03/11 Maria Joao Pires Piano Recital in YokoHama Minatomirai "ٓ
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The Beautiful 英国の唯美主義 1860-1900 & Beardsley & Bylsma Bach Cello Suites -Sonatas :20140308 [絵画]

30年も昔に買ったのですが、

岩波文庫 オスカー・ワイルド作 福田恒存訳 「サロメ」、

本棚の一番奥において、大切にしています。

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マタイ福音書で語られているお話しを元に、ワイルドが戯曲にしたもの。

踊りの褒美に
イエス・キリストに洗礼を与えた聖ヨハネの首を望んだサロメのお話し。

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ワイルドの戯曲も優れたものだと思うのですが、

ビアズリーの挿絵が好きで何度も読み返してきた本です。

土曜日、
展覧会から帰ってきてワインを頂いて、ビルスマの バッハ無伴奏チェロ組曲一番を聴きながら、久しぶりに読み返しました。

バッハ、
まだそこまで達していない気がして?、あまり聴いてはいません。
きっともう少し音楽を聴き進めたならば分かるのだろうな。

じぶんとバッハの関係は、じぶんと日本酒の関係のような感じがします。酒は好きですが、まだ本当の酒の味が分かっていない、みたいな・・・。

でも、ビルスマの無伴奏はとても心にしみてきます。

ワインが美味しい 笑。

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展覧会、
今年は3月になるのに、まだ一度も行っていませんでした。

美術館にこんなに長い間行かないなんて、ここ数年ではなかったのですが、絶対に行きたいと思う展覧会に、色々とバタバタしていたせいか?
バタバタし過ぎていて感受性のアンテナが鈍くなっていたせいか? 出会えていませんでした。

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それでもそろそろと思い、ネットで展覧会を探していて

「ザ・ビューティフル 英国唯美主義 1860-1900 」 東京 三菱一号館美術館。

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耽美主義も嫌いではないし、
ロセッティーとかバーン・ジョーンズ、ムーアとかも、もちろんですが、ビアズリーが何枚か来ているのです。
しかも、サロメの挿絵。

いてもたってもいられなくなって、
これも久しぶりに友達を誘って土曜日の9時50分東京駅集合で、今年初めての展覧会です。

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耽美主義、唯美主義の絵画と工芸品、ブローチやネックレスまで、色んな角度からこの美術の活動を見せてくれた展覧会でした。

唯美主義らしい、ムーアの作品。
唯、美しく・・・、美しい女性は彫刻のよう。静けさ、唯美主義の絵画は静けさを感じます。そこには死というものがすぐそばにいるかのようです。
美と死は隣りあわせかのよう。

【≪真夏≫ アルバート・ムーア 1887年 ラッセル=コート美術館 】
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唯美主義の運動が建物や調度品、部屋にまで影響を与えて行ったとのこと。
ちょうど、前日に見に行かれたリュカさんが気に入られた作品。
アンナは当時17歳。画家のローレンス・アルマ=タデマの娘さん。流石画家の娘さんですね。17歳で水彩画でここまで描くなんてすごいです。

【≪タウンゼンド・ハウス応接間 1885年9月10日≫ アンナ・アルマ・タデマ 1885年 ロイヤル・アカデミー・オヴ・アーツ】
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この絵もとてもひきつけられました。

クリムトみたいで、青木繁みたいで、東洋的で、
展覧会では無表情ですましている女性の絵が多い中で、どこか不気味さも漂わせるギリシア神話の魔女メディア。

ヒキガエルの二段重ね、その横は何なんでしょう? カブトガニ? その不思議さにしばらくずっと釘づけでした。

【≪メディア≫ フレデリック・サンズ 1866-68年 バーミンガム美術館 】
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装身具、アクセサリーも何点か出展されていましたが、中でもこのブローチは素敵でした。七宝細工を施した金にトルコ石、
珊瑚、真珠、ルビーを象嵌したもの。
唯美主義では、ひまわりは男性、ゆりは女性、そして孔雀は芸術の気高さを表すそうです。孔雀の絵がとても多かった。

【≪ブローチ≫ エドワード・バーン・ジョーンズ 1885-95年 個人蔵 】
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そして、オーブリー・ヴィンセント・ビアズリーです。

こんな顔をしていたんだ。鼻と口と、それに手がとても大きいですね。

1872年イギリス、ブライトンで生まれ、25歳で結核で亡くなった画家です。

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創作活動の期間はきっととても短かったんだと思います。せいぜい、4年~5年くらいでしょうか?

【≪サロメの化粧≫ オーブリー・ビアズリー 1907年 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館 】  文庫ではP73の挿絵
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ビアズリーの線ってすごく好きです。

ペンで一筋に、繊細で、潔くて、

【≪預言者ヨカナーンとサロメ≫ オーブリー・ビアズリー 1907年 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館 】  文庫ではP37の挿絵
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簡潔で、それでいて余計な線は一本もありません。

それに白と黒の絶妙な配合もすごいなぁ。

そうそう、印象的なヴィオラ・ダ・ガンバ? の演奏者にも、実物に出会うことができました。 このキャラはどういう思考過程で生まれるのでしょう? まるで我が国のアニメとか、イラストの元祖のようですね。

【≪ベリー・ダンス≫ オーブリー・ビアズリー 1907年 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館 】  文庫ではP79の挿絵
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これと次の2枚も、ほぼ同じ構図で描かれていて、それでいて雰囲気が異なります。

【≪お前の口に口づけしたよ≫ オーブリー・ビアズリー 1893年 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館 】  文庫ではP4の挿絵
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ああ、あたしはとうとうお前に口づけしたよ、ヨカナーン、お前の口に口づけしたよ。お前の唇はにがい味がする。血の味なのかい、これは?・・・・・・いいえ、さうではなくて、たぶんそれは恋の味なのだよ。恋はにがい味がするとか・・・・・・でも、それがどうしたのだい? どうしたといふのだい?あたしはとうとうお前に口づけしたよ、ヨカナーン、お前の口にくちづけしたのだよ。

   一條の月の光がサロメを照らしだす。

【≪クライマックス≫ オーブリー・ビアズリー 1907年 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館 】  文庫P93の挿絵
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吠える獣はアーサー王伝説に登場する怪物。頭と尾がヘビ、胴体は豹で尻はライオン、足は鹿という形をしているそうです。

この絵は初めて見ましたが、うーーん、ビアズリー、さすが~、そして、すごーーい。

この画像では分からないと思うのですが、書き込みの緻密さ、というか、線の多さが半端ではありません。
隅から隅まで見るのにかなりの時間、この絵の前で釘づけでした。今回の展覧会では一番はまってしまったかもしれません。
ビアズリーのペンの冴え、是非、見て頂きたいです。

また、画家のデッサンの一本の線って、それだけですごく主張してきます。ぼくらが一本の線を引いてもこうはなりません。でも、その中でもビアズリーの線は特別です。

ビアズリー、やっぱりすごい。そして、この線の一つ一つがやっぱり好きだな。

【≪アーサー王が吠える獣を見たこと≫ オーブリー・ビアズリー 1893年 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館 】  
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じっくりと、会いたかったビアズリーに会うことができました。

展覧会は唯美主義の展覧会。全体的にも唯美主義の活動の奥深さを感じられて、良い展覧会だと思いましたが、自分にとっては、ビアズリーとの出会いの展覧会でした。

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この後、友達が買い物があるというので、秋葉原に出ました。

本当は寒かったし、じゃんがらラーメンをしばらくぶりにいただきたかったのですが、ゆっくりと話もしたかったので、いつもの喫茶店「PLACE」さんへ行きました。

ランチは950円。スープとサラダ付き。何年間通っているのだろう? 大盛りのスパゲッティーは食べがいがあります。
ありすぎでお腹いっぱい。 笑

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秋葉は、相変わらずの賑わい。

キャンペーンのお姉さんたちも元気。

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友達の買い物に付き合って、秋葉のPC のパーツ屋さんを何軒かハシゴしました。それにしても、何年か前の秋葉とは印象がかなり異なっています。

表通りを見るとアニメとメイド喫茶、「ひざまくらで耳ほり」とか「リラックス」とか? の文字が目につきます。

電脳のメッカだったあの頃の面影はあまりなくなってしまいました。それでも、この街に来るとどういう訳かわくわくします。それは変わらない。

ジャンク通りとか、ぶらぶらと歩くのは楽しい。怪しげな東洋のおもちゃ箱をひっくり返したような? そんな感じがします。 笑

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ビルスマの11枚組のCD を聴いています。

色々と入っているのですが、2種類のバッハの無伴奏が入っていて、一つはバロックの古楽器での演奏、そして、もう一つはストラディヴァリウスでの演奏です。

どちらも良い演奏で、甲乙つけがたいのですが、今日の感じは、ストラディヴァリウス ♪

でも、聴くとまた飲みたくなって困ります 笑

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今年初めての展覧会、思いがけなく長い間ずっと会いたかったビアズリーに会うことができました。
ネットで探してみて良かった。ビアズリーがせっかく来てくれたのに見逃してしまうところでした。

しばらく、美術館に行っていませんでしたが、行ってみると、やっぱり良いです。美術館、どんなに混んでいても、素敵な所です。はまると、絵と自分だけになれるところです。

今年はコンサートばかりでしたが、やはり絵は好きです。
また、何か見つけて見に行きたいと思います。

" 2014/03/08 ART FOR ART'S SAKE THE AESTHETIC MOVEMENT 1860-1900 & Beardsley & Bylsma Bach Cello Suites -Sonatas "

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電脳街「ソネブロ」と北鎌倉東慶寺の黄梅とか&鎌倉小町通り仕立て屋さん:20140301 [鎌倉]

アニメのソードアート・オンラインやログ・ホライズン、古いけれどキヌア・リーブス主演の映画マトリックス、

それに最近だとアバター等、仮想空間又は別の惑星で生活をし、闘ったり恋をしたり。

同じように、SNS の一つであるブログも、例えばソネブロという街でじぶんは「moz」という名前で皆さんと暮らしている、

そんな感覚がして仕方ありません。

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ここに住む住人は、持っているのは文字と写真だけですが、不思議なことにちゃんと人格があって個性があると思います。

面白い方は面白くて、まじめな方はまじめで、お酒の好きな方は豪快に、おしゃれな方はとってもキュート etc etc・・・笑。

うーん、本当に不思議です。

しかも、何万人もきっといらっしゃるであろう中で、こんなじぶんと、お付き合いいただいているのも不思議。

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そんな仮想空間から飛び出して、たまーにですが、お会いすることがあって、

これも不思議なのですが、ブログでの文字と写真とだけで知っている方と、実物の方とが違和感がないのです。

初めて会っても昨日もお会いしていたみたいな、そんな感じがします。

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それ程多くはないですが、今まで何人かの方と会わせて頂きましたが、この感じいつも変わりません。

ソネブロって、だから素敵なのかもしれない。

今回も、ブログでのお付き合いはきっと6年くらいになるのでしょうが、リュカさんとake-iさんと初めてお会いしました。

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大好きな北鎌倉をご一緒にとのことですので、もちろん二つ返事です。

天気は晴天とは行きませんでしたが、心配した雨は降らず、かえって土曜日なのにこんなに空いていて良いのか?
と思えるほどの北鎌倉でした。

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先ずは東慶寺へ行きましたが、梅がちょうどお二人が来るのを待っていたかのように良い感じ。

全体的に5分~6分程度の咲き具合は見頃でしょうか?

全部咲ききってしまうよりも丸いつぼみも残っている方が可愛い。

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ここには、たくさんの種類の梅があります。

僕がここでしか見たことのない「黄梅」も、数輪でしたが咲いていてくれました。お見せできてよかった。

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鐘楼の竜の絵と開催中の仏像展で水月観音様も見ることができました。

水月観音様、お姿はとても優しく美しい・・・それに半跏のお姿なのです。

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東慶寺を参拝した後、鎌倉へ歩く途中にも有名なお寺が幾つかあります。

「どうしますか?」 「お寺にしますか?」 「お腹が空きましたか?」とお聴きすると、

迷わず 「お腹が空きました」の返事。

二人とも正直 笑。  お寺の前は突っ切って、通り過ぎてに決定!!

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気楽にビールが飲めて(こっちがメインです)、地場のものを食べられて・・・というと鎌倉でも限られてしまうのですが、

鎌倉駅から歩いて1分という「小町通り仕立て屋」さんでランチ(飲み会?)です。

お二人につられて、昼間っからビールを4杯もお代わりしてしまいました。

それにしても強いです。リュカさんもake-iさんも(いつの間にか日本酒と焼酎になっていました) ^^;

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鎌倉野菜、鎌倉豆腐、シラスと海苔のピザ等地元食材のお料理と、地ビールを美味しく頂きました。

本当はもう一箇所ご案内したかったのですが、ランチに夢中になり過ぎてしまい、時間切れになってしまったので、次の機会です。 ごめんなさい ^^;

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外にでれば小町通も夕暮れ。

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いつも、午前中で帰ってしまうので、この時間の小町通の景色って新鮮です。

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黄昏時の鎌倉の駅も良いものですね。

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仕立て屋さんで飲んだビール。限定のビールだったようで、瓶をきちんと洗って包んで下さって、持ち帰らせてくださいました。

この大仏様の顔、結構好きかもしれません ^^

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新しい手拭もゲットしてきました。少し早いけれど、傘とネコ君の図柄が気に入りました。

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じぶんは、とても楽しく半日をご一緒させていただきましたが、ちゃんとご案内できたのか、はなはだ心もとないです。

ただ、帰りの電車の中でのお二人の素敵な笑顔、とりあえずは良かったかと ^^

仮想都市「ソネブロ」、たまには電脳世界を抜け出してのお付き合いも良いものですね。

リュカさん、ake-iさん、また一緒にお寺廻りをしましょう(というよりも、鎌倉で飲み会が正解? 笑 )。

“ 2014/03/01 Kitakamakura & Komachidouri ”
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Pietari Inkinen & Japan Philharmonic Orchestra in Suginami Koukaidou:20140223 [音楽]

時計を見上げると、時を刻む音が急に聞こえてきました。
暗かった窓が灰色に変わった休みの朝。

ゴールドブレンドの瓶を振って、いつもの様に適当の量。ポットからお湯を注いで朝の匂いを楽しみます。
外はあいにくの天気ですが、休みの日の朝、まだ誰も起きていない、この時間が好きです。

PC を立ち上げ、昨日撮ってきた写真を整理をしながら Sibelius Symphony No.2。

2月23日にコンサートに行って来てから、ずっとシベリウスの2番ばかり聴いています。

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ピエタリ・インキネン指揮 
日本フィルハーモニーオーケストラ演奏の杉並公会堂でのコンサート、とても楽しみにしていました。

京浜東北線が脱線事故で動かなかった日、
遠回りをして荻窪までたどり着きましたが、これもコンサートの前のプチ冒険のよう。

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荻窪といえば美味しいラーメン屋さんがたくさんあるところです。春木屋さんでと思っていましたが、かなりの人が並んでいらっしゃって時間的に無理。

結局、昔懐かしい、コンサートの前の立ち食いそばとなりました。独身の頃は、コンサートの前に良く立ち食いそばを頂いたものです。
仕事場から駆けつけて、時間がない時の腹ごしらえには最適です。
天玉そば、自分の定番。

思ってもいなかったことが重なるって、なんとなく楽しい 笑。

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友達を誘ったけれど、都合がつかずということで、久しぶりに一人で行ったコンサートです。

やはり、誰かと一緒の方が楽しいに決まっていますが、

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NAXOS の全集を聴き、どうしても聴いてみたかった、ピエタリ・インキネンです。

しかも、シベリウスとは強い絆のある日本フィルハーモニーの演奏(日本フィルは渡邉暁雄さんの指揮で世界初のステレオでの交響曲全集を録音しています)。

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ピエタリ・インキネン(Pietari Inkinen)はフィンランド出身で1980年生まれ。指揮者でありヴァイオリニストでもあります。
2008年からニュージーランド交響楽団の音楽監督に、2009年には日本フィルハーモニー交響楽団首席客演指揮者に就任。その他、たくさんのオーケストラと演奏を行い、CD の録音も積極的に行っています。

この機会を逃したくはありませんでした。

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コンサートは次のプログラムで、チャイコのPコンの後には、清水和音さんによる「6つの小品」op51より「感傷的なワルツ」、
2番の後には組曲「カレリア」op11より「行進曲風に」のアンコールがありました。

シベリウス:交響詩「フィンランディア」op26
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番変ロ短調op23、Pf 清水和音
シベリウス:交響曲第2番ニ長調op43

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2月8日~2月19日まで九州で10回の演奏会を行い、最後にこの杉並公会堂での演奏会だったようです。

ツアーの締めくくりということもあり、演奏は本当に素晴らしかった。

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シベリウスは西洋の作曲家ではないんだなと、改めて感じました。
黒く深い針葉樹の森の中を、垂れこめた冷たい靄がゆっくりと流れていくような弦楽のアンサンブル。低音の弦の音色がとても心地よい。

フォルテの箇所では、腰を深く折り、タクトを持った右手を腕ごと強く降るマエストロの指揮に、オケが敏感に反応していきます。
トロンボーン、トランペット、ホルン、金管楽器もすごい迫力。

強音だけでなく、弱音も素晴らしかった。
インキネンの特色の一つと思いましたが、 弱音がとってもきれいでした。それに、間の取り方が何とも言えません。
あの、静寂さ・・・。 
きっとこの場所にいた全員がこの一瞬を大切にしようと思ったその時だったのだと思います。コンサートホールに1000人以上の人々がいるとは思えない緊張感の刹那。
コンサートホールにいた全員が一つになったように思いました。

最終楽章、唸るようなシベリウスサウンド、心地よい・・・。 音楽に全身を包まれてこれ以上の至福の時はありません。
金管楽器の、弦楽器の音が、音波となって体に突き刺さるかのよう。

本当に素晴らしいコンサートでした。



もちろん、6月の28日のサントリーホールでのコンサートのチケットも買いました。

シベリウス:交響詩「夜の騎行と日の出」
マーラー:交響曲第6番「悲劇的」

とても待ち遠しいです。


今年は、展覧会にまだ行っていません。そろそろ、何か見たいとは思っているのですが、機会がなくて。

代わりにではないのですが、コンサートは順調に聴くことができています。この後も、
3月は大好きなピアニスト、ビリスのピアノコンサート、
5月はクラシックのお祭りです、ラ・フォル・ジュルネのコンサートを3つ
6月はこのインキネンのチケットをおさえています。

聴き始めるとライヴの迫力と素敵さに勝るものはありません。 次のコンサートがとっても待ち遠しいです。^^v

" 2014/02/23 Pietari Inkinen & Japan Philharmonic Orchestra in Suginami Koukaidou "
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